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【夢想】飲食店立上の敷居を下げる基盤が増えれば、素敵な「地元の店」が全国に増えないだろうか

昨日の深夜にマクドナルドでチーズバーガーを単品で購入したのですが、想定よりも品質が悪く、ちょっとがっかりしました。「もうマックはだめだな。。。」とは言わないですが、「味」に関する品質管理が行き届かなくなっている可能性はあるのかもしれないと感じてしまいました。個人的にはマックはなんだかんだと好きなので、頑張ってほしいとは思っているのですが。。。

品質が行き届かなくなる時代に返り咲いてほしい「地元のお店」

 そんなことを考えているときに、先日話題になったアクリフーズ農薬混入事件を思い出しました。

アクリフーズ農薬混入事件 - Wikipedia  

2014年1月、アクリフーズは群馬工場に勤務する全従業員への聞き取り調査を実施。群馬県警察は同月25日、アクリフーズ群馬工場で働いていた契約社員の男が農薬の混入に関わっていたとみて、偽計業務妨害容疑で逮捕した[3]。また、同日夜にはマルハニチロホールディングス側が記者会見を開き、同社社長及び同社担当常務並びにアクリフーズ社長が今般の事件を受け、2014年3月31日付にて引責辞任することを発表した。

 この事件は一個人によるものだとは思いますが、労働人口の減少に伴って、大企業が末端まで高い品質を行き届かせるのは難しくなりそうな気がしています。もちろんやってのける企業もあるとは思うのですが、無条件に信頼することもまた、できなくなっていくだろうと。

ただ、そうすると、いわゆる「地元のお店」の価値は相対的に上がっていく可能性もあるのだろうなと。安いけど品質が見えないチェーン店よりも、地元に根付いた人が経営する、味も品質も感覚的に信用できる「地元のお店」。地元で頑張っている店は自然と応援したくなるものですし、子供を連れていって味で幸せを感じさせてくれる飲食店はすでに私の宝です。そんな店がもっと増えて欲しいですし、そうした想いを持っている人も沢山いるのではないかと思っています。

飲食店経営の敷居を下げる手段ってないものか

ただ、飲食店をはじめとする飲食店経営は自分の素人目からみてとても敷居が高く見えます。元手がどうしたって数百万から数千万かかってしまいますし、やり直しも効きにくそうなイメージもあります。

私たちがビジネスをしているIT業界は、クラウドコンピューティングのおかげでビジネスを始める敷居が恐ろしく低くなりました。私たちにしても最初に購入したものは個々のPCだけですからね。せいぜい数十万です。思うのは、私たちにおけるクラウドにあたるような基盤を対飲食に向けて展開することはできないものかと。

ポイントは二つのクラウドですね。

  1. 余剰、空き資産(稼働)を生かせないものか(Cloudっぽい考え方)
  2. 人をよりつなげることでなんかできないものか(Crowdっぽい考え方)
  3. 地元にあった飲食店を展開するためのマーケティングを楽にできないか(ビックデータっぽい考え方)

素人なので、見える範囲で夢想しますが、自分が飲食店を立ち上げるにあたって、苦労しそうなのは、飲食店、仕入れ、マーケティングの3点ですね。素人であればあるほどそんな気がします。もちろん他の要素もあるのかもしれないですが、それぞれ自分で夢想してください。

夢想1:飲食店スペースを安く:飲食店スペース版 airbnb的なもの

飲食店スペースがもっともでかい元手ですよね。きっと。それを少しでも軽減できないものかと思います。世の中、空き飲食店スペースって山ほどあると思うんですよね。そして埋まる気配がないものも、そうしたところをうまく活用できるようなサービスがあれば多少敷居が下がるんじゃないかと思います。airbnbじゃないですが、相場に左右されず、当事者同士の利害の一致で成立(例えば、とにかく近所に飲食店がほしいとか、オーナーのみ永久無料兼付きとか*1)する環境があったら、多少違うんじゃないかと。

airbub

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夢想2:飲食店運営のグロースハックをクラウドソーシング:飲食店運営のPlanBCD的なもの

飲食店経営の勘所ってのがあると聞きます。判断に必要な各種係数が揃えば、状況の良し悪しも、うまく軌道に乗せるためのポイントも、数字からアドバイスできることはきっとたくさんあるんでしょう、いや、あるはずです。ノウハウを持った人だってたくさんいそう。そうした飲食店版グロースハッカーとの出会いを効率化するクラウドソーシングの基盤があったら、きっと飲食店立ち上げの敷居は下がるはずです。

最もイメージに近いのはPlanBCDですね。PlanBCDは、既存の画面の修正案を世界中のグロースハッカーに依頼、それぞれからの画面案を実際にA/Bテストを行い、成果が上がったものに対して一定額の報酬を払うものですが、それに近い感じです。

飲食店経営に関する各種データ(標準化は必要でしょうが)を公開し、日本中(まあ世界でもいいが)の飲食店グロースハッカーに依頼、依頼主はそのうちのどれかを選択、成果がでたら報酬を払うとかですね。できないものか。PlanBCDと異なり、完全に成果報酬は難しいかもしれません。税理士さんとかが仲介したら回るだろうか。。。とかいろいろ考えますが、要するに、思いだけで開店してあからさまに失敗していく飲食店を無くせたら良いと思います。

PlanBCD

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夢想3:地域限定であれば安価なマーケティングデータ提供サービス:飲食店展開のためのデータをSPEEDA的に配信するサービス

この記事の発端になっているマクドナルドはもちろん、飲食店展開のための情報、統計データを膨大に持っている企業は多数あるんじゃないかと思います。そうした情報を、地元で飲食店を立ち上げたいと考えている個人や中小企業に提供することはできないですかね。

特定の住所を入力すると、その近辺の飲食店、趣向、年齢層の分布、場合によっては適した飲食店形態などを参照できるサービスですね。価格設定をあまり高額にされてしまうと、立ち上げ時の経営者には厳しいでしょうから、情報を検索するポイントの広さに応じて金額を変えられるようにするといいかもしれません。こうしたサービスがあると、契約した場所でお門違いな客層に向けた商売をして失敗するようなケースを減らせるんじゃなかろうか。

SPEEDA

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終わりに

その他、仕入れを最適化するようなサービスとか、農家と飲食店経営者をマッチングして、契約農家スタイルを促進するような基盤とか、個々で考えると難しそうなものも多々ありますが、いくつかの案を組み合わせて相互補完したり、どこかにうまく人が介在したり、すでに一定の基盤を持った企業であればできそうなこともありますね。

まあ、実に浅はかな話だとは思いますが、私たち(IT業界)にとってのクラウドのように、飲食店経営の敷居を劇的に下げるなにかが生まれて欲しいとは心から思います。

 

*1:いや、あくまで例ですよ。例。