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「10分対談」を聞いてSnapChatの面白さが腑に落ちてきた

昨日のブログ*1で紹介していた「10分対談」が、ログミーで書き起こされていました。そのおかげで対談の内容を引用しやすくなったので、昨日感じていたことをメモ。

SnapChatやGoogle Glassの面白さが腑に落ちてきた

下記に引用したあたりの会話を読んで(聞いて)いて、SnapChatやGoogle Glassの価値や面白さがなんとなく腑に落ちた気がしました。それこそ言葉によって伝わってきたことなので、実際に体感・共感して初めて理解していくのでしょうが、自分なりに腑に落とせた、というところです。

古:そのへんは最近、「コンテクストの共有」と「情報」の二つがあると思いました。「React」というアプリが結構面白いんです。LINEのようなチャットなのですが、毎回投稿をする度にフロントカメラで自分の顔を映さないといけないんですね。なので「いいね!」と言ってても顔が……。

 

尾:「いいね!」になってないと(笑)。

 

古:はい(笑)。これって確かにコンテクストを共有しているのですが、だからといって前提の情報にはなっていません。つまり、情報量が多いもの(写真)でコンテクストを一気に共有しています。なので、同じハイコンテクストでも“一瞬に共有する”というのが、これからのキーワードかなと思います。

2ちゃんはなぜ1000で落ちるのか? けんすう氏が語る、スマホ時代のサービス設計とコンテクストの重要性 | ログミー[o_O] 

尾:ほんとにそう思うね。世間一般の人はよくバーチャルとリアルを対立構造で考える。つまりネットをバーチャルだと思っているんだけど、むしろ逆で、リアルをより高精細にしたり、リアルをよりリアルに感じられるようにすることで共鳴し合うことができる。「ハイパーリアル」みたいなものの方が可能性があると自分も思っているし、その方が人を幸せにすると思っているんですよ。

 

猪:まったくそうですよね。

 

尾:Googleグラス(Google Glass)のことをサイバーパンクなものだとか、単に友だちとすぐにしゃべれるツールだとか、そう想像している人が多いと思うんだけど、そうじゃなくて「ハイパーリアル」なんですよ。

チームラボ・猪子氏「言葉でしか良さを説明できないものはウンコ」 “非言語”が生む新しい価値とは? | ログミー[o_O] 

 「ハイコンテクストを一瞬で共有する」って考え方はこれまで全くなかったです。SnapChatの6秒という制限についても、自分の高校時代を思い出して、限定的な世界の中で生きなきゃいけない年代だと、完全に消えてくれる方がありがたいし、学内炎上もしなくてくらいにしか思っていなかった(それはそれで重要なんでしょうが)のですが、どうやら違うようです。

SnapChatがすごいのは、6秒という制限をかけることによって、現実世界での出来事に近い体験をインターネットの力(どこからでも利用できる)を維持したまま再現していることなんですよね。Webサービス視点で考えると、共有したものが保持されることが「当たり前」なんですが、現実世界では当たり前ではないですよね。イベントとかライブとか友達と行ったとすれば、その場の空気を感じられるのは、その場にいる人だけで、その体感を記憶することはできても記録することもできません。

SnapChatで遅れるものはスマホで撮影した動画や写真で、それはもちろんその場にいる人が感じるものとは違うのですが、その瞬間(6秒)に見たものだけで感じる、という点において、その場にいる人に近づける。きっと、そのへんの体感がSnapChatはクールなんじゃないだろうかと想像してます(自分で体感しろよ)。

つまり、facebookは非現実で、SnapChatは現実です。まあ、非現実というよりは「現実とは違う場所」という感じでしょうかね。劣っているというわけではないです。facebookやLineにしてもそうだと思うのですが、インターネット上の別の空間という感じで現実世界とは異なる場所だったのですが、SnapChatが感じさせる世界はあくまで現実に即していて、それを増幅させるものに見えます。それが対談中で表現している「ハイパーリアル」ってことなんでしょうね。

Google Glassも同じですね。目にかけられるスマホみたいなものではなく、自分の視野を共有できる(かもしれない)デバイスなんですよね。自分が子供と遊んでいる光景を追体験に近い感覚で親と共有できる。ちょっと進化したらリアルタイムですら視野を共有できる。そこがすごく可能性を感じます。面白い。

しかし、上に書いた自分の解釈にズレがないかどうかはわからないですが、こういう思考を巡らせる機会があると、「ITまだまだ面白れ―」って思いますね。そういうのは自分がこの業界を生きる上でも、誰かを引き込む上でもとても重要なことだと思います。

面白い取り組みです。「10分対談」。

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